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魔女の逆襲第13話 ◆oEsZ2QR/bg

 ベッドの上で早百合の意識が覚醒する。今日何度目かの目覚めだ。 いつも見ていた天井。点けっぱなしのままだった蛍光灯が光っている。「……疲れた」 今日は感情が高ぶるごとに何もすることができず、そのまま自分のベッドに横たわるの繰り返し。寝すぎだ。夜は眠られないかもしれない。「……もう喉は痛くないけど……」 風邪もすっかり完治しているようだ。体全体が重く感じているのはただ単にずっと寝ていたためだろう。 携帯電...

魔女の逆襲第12話 ◆oEsZ2QR/bg

 りぃん。 玄関のドアが閉まる。 良樹の姿が消えた。 早百合はじっと閉じられたドアを見つめていた。 早百合の頭には良樹に対する嫌悪感が風船のようにぎゅうぎゅうと詰められていた。 数秒後。 早百合は突然頭を抱えてうずくまった。 般若の形相をした早百合は、玄関マットに猫のようにぎゅうぎゅうと頭を押し付けた。ぎしりぎしりと軋む玄関の床。 玄関のドアを背に早百合は頭を掻き毟っていた。整えられていない寝癖の...

魔女の逆襲第10話 ◆oEsZ2QR/bg

りぃん「風邪は大丈夫?」「ええ。もうだいぶいいわ。一日寝てればすっかり治るものなのね」「そっか。でもそういう気が抜けたときが一番危ないみたいだよ」「そうみたいね。でも大丈夫よ」 早百合の部屋に案内された良樹は、先ほどまでの騒動を気にしてないような口ぶりだった。 まぁ、早百合としてもあんな醜態をいつまでも覚えておかれるとかなりダメージが溜まってくるため、そうしてくれることはありがたかった。 早百合の...

魔女の逆襲第9話 ◆oEsZ2QR/bg

りぃんりぃん ピンポーン。 インターフォンが鳴る。 早百合は自分の体に巻いた羽毛布団に、顔だけ出した状態で目を覚ました。 カーテンの隙間から差し込む光は、先ほど起きた時の方向とは反対側に差し込んでいた。 今何時ぐらいだろうと思い、ベッドの棚にある携帯電話を取ると時刻は午後4時。どうやら結局簀巻きのまま6時間も寝ていたようだ。 昨日寝たのが午後12時、今が4時。もしかしたら自分は24時間連続睡眠とい...

魔女の逆襲第8話 ◆oEsZ2QR/bg

りぃん。りぃん。りぃん。 夕暮れ。遠くに伸びる早百合と良樹の影。幼い早百合と良樹が手をつなぎ歩いていた。「ほら、さゆりちゃん。もうすぐでおうちだよ」「…うん。わかってる…」「そろそろ泣き止んで。泣きながらおばさんに謝ったんじゃかっこわるいでしょ?」「…うん」 ぎゅっと手を握る。 母親に謝りに帰る途中の道だった。 いつも通っていたお地蔵さんの前を通る。腰の曲がったおばあちゃんが熱心にお地蔵さんの前で何...
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