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『甘獄と青』Take20

「体の調子はどうだ?」
「問題ありません。それどころか、確率システム制御の効率が以前に比べて飛躍的に高く
なっていて、体がとても軽いです。シャーサ様には悪いですが、手足を使わせて頂き本当
に感謝致しております」
 不具合が無いか確かめるように軽く一礼をして、踊るように回転をする。専門の知識が
殆んど無い僕にはよく分からないが店主さんも驚いていたし、何よりナナミ地震が満足を
しているようなので、取り敢えず成功はしたのだろう。足音もたてず、工具や部品の散ら
かった床の上を器用に回転し、ステップを踏んでいる。
 一通りの動作確認を終了したらしく、再び一礼をして動きを止める。僅かに遅れて銀髪
とスカートの裾が、空気を含みながらゆっくりと降りてくる。昔に見たコッペリアという
歌劇を思い出した。ナナミは否定するかもしれないが、今の僕から見たらナナミは人間と
変わらないと思う。違いはそれこそ、体の仕組みだけだ。
「どうされたのですか?」
 見とれていたと言うか、呆けていたらしい。怪訝そうな目でナナミが見つめてくるが、
それにどう対応したら良いのか一瞬迷ってしまった。規格は同じものの筈だし、つまりは
姿は以前と全く変わらない筈なのに何故か輝いて見える。そう感じているのに上手く言葉
が出てこない、形容する単語さえ思い浮かんでこないのだ。
 どうすれば良いのか考え、僕は結局無言で抱き締めた。常に隣に居た存在の、体によく
馴染んだ感触や温度が伝わってくる。腕の中に収まる適度な大きさは、ナナミそのものだ。
元気な状態に戻ったことが嬉しくて、壊してしまいそうな程に強く抱き締める。
「おかえり」
 常に隣に居たのだから、こんな言葉はおかしいかもしれない。しかし、これ以外の言葉
は思い付かなかった。僅かに遅れて、ナナミもそれに応えるように、躊躇いながらも強く
抱き締め返してきた。機械人形特有の痛い程の強さが、今は気持ち良い。
 そして自覚する。
 僕は本当に、ナナミが好きなのだと。
 今まで近くに居すぎて分からなかった、気付かなかった。そんなありきたりな事を言う
つもりは無い。ただ僕は、意識していられなかったのだと思う。失意の底に落ちていた僕
を励まし、常に支えてくれていた存在に対して寄りかかっていた。そうさせてくれたから、
何百年もそれに甘えて、溺れていた。歪だと分かりながらも気に留めることなく、ナナミ
との主従関係を続けてきた。
 それが壊され、自覚した。
 サラさんやリサちゃん、シャーサからの愛を受け入れられなかったのは、ナナミが一番
大切だからだと。僕をかばって大破したときに本気で泣いたのは悲しかったから、愛する
存在が消えてしまうことに耐えきれなかったからだと。
 想い、抱く力を更に強くする。
「好きだ」
 言葉が自然に漏れてきた。
「愛してる」
 もう少し気の効いた言葉が言えるのなら、どれだけ良いのだろう。しかし8世紀以上も
生きていながら、ろくな言葉が思い浮かばない。不老のシステムは心にも作用するという
ことだが、これではまるで幼子のようだと思う。言葉が足りず、抱くという単純な行動で
己を表現するのは、まさにそれだ。苦笑が浮かぶ。
 数秒。
「私もです」
 腕の力を抜き、顔を離せばナナミの笑みが見える。
「私も、青様を愛しています」
 言って、唇を重ねてきた。
 睦事のときとは違い、軽く触れ合わせるだけの単純なもの。それも数秒だけの短いもの
だが、これまでした中でも一番快い。柔らかな感触を確かめるように、今度は僕の方から
重ね、味わう。甘く、とろけるようで何度でもしたくなってくる。
「ナナミ、愛してる」
「私も……」
 軽音。
 突然の咳払いに目を向ければ、気不味そうに目を反らした店主さんが立っていた。
「あー、ごめんね。それは、その、頼むから家でやってくれないかな?」
「「すみません」」
 いかん。あまりの感動にすっかり頭の中から飛んでいたが、ここは店の中だった。
 数十分。
「青様、その、改められると恥ずかしいのですが」
 頬を赤く染めながら、恥ずかしそうに視線を反らしてくる。そんな姿も愛しくて、僕は
思わず唇を重ねた。今度は店の中でしたものと違い、舌を絡ませるもの。貪るように口内
を丹念に舐め、全体を味わう。伸びてきた舌を唇で軽く噛み、吸うと、ナナミは小さく身
を震わせた。専用装置のスイッチが既に入っているのか瞳は潤み、明かりを反射して宝石
のように輝いている。とろけた笑みと合わさり、淫猥な雰囲気になっていた。
「エロいな」
 素直に感想を言うと、花のように笑う。
 柔らかな髪を撫でながら、もう片方の手で胸を撫でる。固くなっている先端を弾き指先
を滑らせていくと、掌に妙な感触が来た。視線を向ければ、見慣れた傷跡がある。決して
直そうとはしない、感情回路を破壊したときの傷だ。今はまた感情回路を付けているが、
それでも傷跡を消さないのは意味があるのだろう。そう思いながら、唇を這わせてゆく。
「直さないのか?」
 答えは分かりきっているけれど、戯れに呟いた。視線を上げれば、豊かな胸の向こうに
微笑んだナナミの顔が見える。ナナミは目を伏せて手指で傷跡を撫でると、
「青様との、二人の生活のきっかけになったことの、その思い出ですから」
 嬉しいことを言ってきた。
 再び唇を重ね、ナナミは舌を下ろしてゆく。辿り着いた先は僕の胸、中央辺りを吸って、
指先を当てた。ナナミの傷跡と同じ位置、唾液で濡れたそこには火傷の跡がある。一ヶ月
前の公園での争いの際に、指輪をフル起動させた熱で付いたものだ。変色しているが、既
に完治しているので痛みは無い。しかし労るように、ナナミは丹念に吸い、撫でてくる。
きっと、僕がナナミの傷跡を舐めるのと同じ理由だろう。
 体を一度離し、押し倒す。
 胸を吸いながら股間に手指を伸ばすと、そこはもう泉のようになっていた。もう何度目
かになるか分からない口付けをしながら、軽く広げ、掻き混ぜる。生々しい水音が聞こえ、
興奮する。今すぐにでも入れたくなったが、流石にそれは情緒が無いだろう。熱くなって
いる蜜壺をほぐしながら耳を甘噛みして、開いた手はひたすらに髪を撫でる。
「青様、その、切ないです」
 囁くような小さな声で、ナナミが言ってきた。
 僕は身を起こすと、股間の先端を割れ目に当てた。それで軽く擦っただけなのに、蜜が
とめどなく溢れてくる。シーツには大きな水溜まりが出来ていた。
「入れるぞ」
 頷いたことを確認してから、腰を押し進める。それだけで達してしまったのか、ナナミ
は涙を浮かべながら体を大きく反らした。高く上げられた腰から愛液が滴り、水溜まりに
落ちて軽い音をたてる。腰を動かすと膣内の蜜が掻き出され、連続で音が響いた。
「願いが、叶いました」
 長い吐息をしながら、絞り出すようにナナミが言った。
「両想いになって、こうして結ばれる夢が、叶いました」
「ごめんな」
 屋敷を出たときはもう感情回路が無かったから、つまりはそれ以前からのものだろう。
八百年以上も待たせたことによる罪悪感と、同じ時間待っていてくれたことによる嬉しさ
が込み上げてくる。ただ、勝っているのは嬉しさだ。ナナミの想いに応えられるように、
体を抱き締め、舌を味わい、そして激しく腰を動かした。
「中に、出して、下さい」
 二度目の限界が近いのか強く締め付けてくる。小刻に来る締め付けの波と、精液を貪欲
に貪り取ろうとする動きに、僕の限界も近くなってきた。強く抱き返される動きに合わせ
奥深くまで突き、そこで僕は放出をした。ナナミの膣内は全てを放出しても、尚も残った
ものを絞り取ろうとするように動き、刺激を与えてくる。
 強い抵抗を受けながら引き抜くと、どれだけ大量に出してしまったのだろう。鈍い音と
共に白濁液が溢れて、ナナミが作った水溜まりの上に広がった。
「愛しています」
 僕は笑みを浮かべると、ナナミに軽く口付けた。
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